(2006年9月18日最新版に改定)
サーバーを構築するにあたってまず最初に考えなければいけないのが、プロバイダ選びです。基本的に、どこのプロバイダに加入していようと、提供するサービスにさほど大きな違いはありません。唯一、大きな違いがあるとすれば、IPアドレスの問題です。IPアドレスをグローバルIPアドレスにするのか、それとも固定IPアドレスにするのかによって、加入するプロバイダも変わってきます。
グローバルIPアドレスとは、インターネット接続の都度、IPアドレスが変わるアドレスのことで、動的IPアドレスとも言われています。グローバルIPアドレスは、ケーブル回線でない限りは、ほぼ全てのプロバイダが提供しているので、ここでプロバイダ選びに迷う事はないでしょう。逆に、固定IPアドレスは、提供しているプロバイダもあまり多くはなく、提供していたとしても個人で加入するには料金が高すぎたり、IP8(IPアドレス8つ)からしか提供されていなかったり、DNSサーバーを提供していなかったりなど、なかなか自分の条件を満たしたプロバイダを見つけるのは骨の折れる作業です。
結論から先にいうと、グローバルIPアドレスでも、固定IPアドレスでもサーバーを構築する事は可能です。しかし、筆者は固定IPアドレスをオススメ致します。その主な理由は、グローバルIPアドレスは、運用が面倒だからです(笑)。最近は、グローバルIPアドレスといっても、よっぽどの事がない限りは、パソコンの再起動やルータの再起動によってIPアドレスがころころと変化する事はありませんが、それでもやはりIPアドレスは変わるのです。当サイトでも紹介している、DiCEなどを利用すれば、IPアドレスの変更に自動で対応する事ができますが、もし仮にWebサーバーに接続できないなどのトラブルが発生したときには、真っ先に疑わなければならないのがIPアドレスなのです。また、IPアドレスが変化していなかったとしても、DynamicDNSを提供しているDynamicDNSサービス業者側のサーバーダウンによって自分のサーバーも影響を受けてしまう事もあります(←何回か経験があります)。こうなってしまうと、自分の力ではお手上げです。
固定IPアドレスにしておくと、IPアドレスが変化する事がないので、問題の切り分けが非常に楽になります。単にIPアドレスが変わらないというだけで、サーバー運用のストレスは劇的に解消されるのです。これは、筆者がグローバルIPアドレスで2年近く運用してきた経験則から述べています。最近は、固定IPアドレスも安価に取得する事ができるようになっているので、資金に余裕があるならば(といっても値段は大して変わりませんが)、固定IPアドレスを利用できるプロバイダを選択するようにしましょう。なお、固定IPアドレスにする場合は、独自ドメインでの運用もオススメいたします。ただし、ひとつ注意点として、固定IPアドレスであるということは、不正なアクセスを受ける可能性が高くなることでもあります。セキュリティ対策もしっかりと行う必要があります。サーバー構築に自信がない方は、無闇に固定IPアドレスにして危険を冒す必要はありません。
■固定IPアドレスが取得できるプロバイダ
固定IPアドレスが利用できるプロバイダとして、個人的には、インターリンクの
ZOOT for Bフレッツ をオススメしますが、 最終的には月額料金をどこまで出せるかによって異なってきますので、懐と相談してじっくり検討してみてください。